ハサミ男

ある地方都市に突如現れたサイコキラーハサミ男”は、被害者の喉にハサミを突き立てる連続殺人鬼。ある日、偶然死体を発見した知夏(麻生久美子)と安永(豊川悦司)は、ジョギング中の男・日高(斉藤歩)に犯人だと誤解されてしまう。(Yahoo!ムービー)
 殊能将之の小説「ハサミ男」を麻生久美子と豊川悦司主演で映画化。

 映像化が非常に難しいと思われる原作をどのように映画にしたのか?劇場公開時に見逃していたので、レンタル開始を待っていそいそとTSU○AYAへ。

 原作で大活躍していた(と思っていた)人をかなり軽い扱いにして(物語の実際上そうなのだが)、最大の「ヒネリ」は最初から観客に明かされている。逆に原作で最初から分かるヒネリが割と最後のほうまで引っ張られる(しかしこのヒネリは非常に映画で使いまわされた「また?」という例のアレだ)。

 全体のストーリーはかなり忠実になぞっているのだが、映像化してしまうとこれが限界か?というのが率直な感想。原作を読まずに見たらもっと楽しめたのかもしれない。

 製作陣も脚本の弱さを感じたか、映画版ではちょっとした設定を追加している。上記の使い古されたヒネリにスパイスを少々。原作に無いラストのシーンで活用されている。
 しかし筆者的にはこの部分は不要。原作のあの終わり方のほうが強く余韻が残ったのに。

                        1. +

ハサミ男
監督: 池田敏
出演: 豊川悦司 、麻生久美子阿部寛斎藤歩 、樋口浩二
評価: ★★★