1.0 【ワン・ポイント・オー】

そう遠くない未来のメトロポリスで、巨大企業が何も知らない一般市民を対象に極秘マーケティング戦略を展開していた。コンピュータープログラマー・サイモン(ジェレミー・シスト)のもとに、ある日を境に毎日のように空っぽの箱が届くようになる。(Yahoo!ムービー)

新しいのか古いのか判らない、未来なのに古臭い、フィルム全体に異様な雰囲気を漂わせた作品。筆者はゴダールの「アルファヴィル」などの雰囲気に近いかな・・・などと思いながら見た。

 物語は、ほとんど一つの建物の中で展開される。同じアパートに住む全員が胡散臭く、信用ならない感じが作品の味となっている。昼間でも暗い建物の中の様子が時間や空間の感覚を狂わせてくれるので、観客をより混乱させる方向に導いてくれる。このあたり、意図的なのか、脚本や演出がでたらめなのか、良くわからないが、筆者は好意的に解釈した。
 この手の作品で最近食傷気味だった妄想オチではなく、いってみれば「世にも奇妙な物語」でよく見かけるオチ。筆者は嫌いではなかった。

 ただし、疑問も残った。(筆者の勘違いがあるかもしれない。誤認の箇所に気づいた方は是非、コメントをつけていただきたい)結局刑事だった彼は、何故コンビニであのような出没の仕方をしていたのか?この作品における「コンピュータ・ウィルス」の定義とは?アレは我々の言うコンピュータ・ウィルスでは無く、メカニカルなものであるという認識で良いのか?作品中に登場した彼らは、あの人以外、全員主人公と同じなのか?等々。DVDが出たら何度か見直してみたいとおもう。

                        1. +

1.0 【ワン・ポイント・オー】
監督: ジェフ・レンフロー 、マーテン・トーソン
出演: ジェレミー・シスト 、デボラ・カーラ・アンガー 、ウド・キアランス・ヘンリクセン 、ユージン・バード
評価: ★★★