バンジージャンプする

解説: 韓流トップ・スター、イ・ビョンホン主演の純愛映画。監督はこれがデビュー作となるキム・デスン。若手演技派女優ナンバーワン、『永遠の片想い』『ブラザーフッド』のイ・ウンジユがヒロイン役で登場。突然いなくなってしまった運命の恋人との愛の結末が胸に染みる作品。

ストーリー: ある雨の日、突然自分の傘に入ってきた女性テヒ(イ・ウンジュ)と運命的な恋に落ちたソ・インウ(イ・ビョンホン)。だがインウが兵役のため旅立つ朝、見送りにくると約束したテヒの姿はなかった。(Yahoo!ムービー)

映画の時間割から考えるとこのようなストーリー紹介になるかもしれないが、「運命的に落ちた」この部分こそがこの映画の肝である。

 お互いに好意をもちながらぎこちなく距離を縮める二人の様子は自分の過去を思い起こさせられるようで、気恥ずかしいものがあった。イ・ウンジュという女優は、説明しようとすると「地味な」とか「垢抜けない」みたいな表現が出がちなのだが、フィルムに映る姿はとても魅力的であった。

 芯の強い女性とちょっと振り回され気味の男性という取り合わせ、山登りなどは「猟奇的な彼女」あたりを連想させられてしまうのだが、雨のシーンに交通事故と韓国映画(ドラマ)の定番シーンはやはりしっかり入っている。このあたりは日本の時代劇のお約束に近い、伝統的なものになりつつあるのかな?

 物語の後半から、なんだかスゴイ展開になっていくのだが、イ・ウンジュの魅力(存在感)が無ければかなり怪しげな作品になっていたかもしれない。

 ラストはちょっと不満。おそらく回りの誰もが心に傷を負うに違いない終わりかただ。「恋」とは元来身勝手なもので、当人同士以外はどうでもよくなるものであろう。それでもなお、だからこそ、本人同士は幸せだ、という感じになっているのだから、精神的なつながりの深さを全編通してあらわしてきたのだから、あのままの二人でも幸せになれたのではないか?と思ってしまう。
 最後の最後、「今度は女の子に生まれなくちゃ」「僕も女の子かもしれない」「それでも好きになっちゃう」という内容の会話が入るのだが、そうなったら二人はまた死ぬのだろうか?うまく行くまでリセットしつづけるのかな?できるなら二人で支えあって人生を全うして欲しい。

 銀座の劇場で朝一の回で観たのだが、150席の劇場にいっぱい入った観客のうち、男性は2人だけ。後はイ・ビョンホンファンとおぼしきおば様方であった。初めて間近に接する韓流ブーム(笑。
ちょっと時間を間違えて45分前くらいに劇場に到着したのだが、既に30人程度の列が形成されており、多少気おされるようなオーラが発散されていた。

 まあ、しかしイ・ビョンホンは確かに格好良いと思う。

                        1. +

バンジージャンプする
監督: キム・デスン
出演: イ・ビョンホンイ・ウンジュ 、ヨ・ヒョンス 、ホン・スヒョン 、キム・ガプス
評価: ★★★