ゴシカ

解説:クリムゾン・リバー』を世界中でヒットさせたフランス人監督マシュー・カソビッツのハリウッド進出第1弾は、『TATARI』や『ゴーストシップ』をヒットさせたホラー映画専門プロダクション“ダーク・キャッスル”の最新作だ。主演は『チョコレート』でアカデミー主演女優賞を受賞したハル・ベリー。共演に『ブロウ』『バニラ・スカイ』のペネロペ・クルス。刑務所内の精神病院という閉鎖的な空間を舞台に、夫殺しの容疑をかけられたヒロインが事件の裏側に隠された恐るべき真実を探し求めるホラー・ミステリーだ。

ストーリー: 刑務所の精神病院で働く女性医師ミランダ(ハル・ベリー)は、最愛の夫ダグラス(チャールズ・S・ダットン)を殺した容疑で逮捕されてしまう。事件当時の記憶がまったく失われた彼女の身に、いったい何が起こっていたのか? (Yahoo!ムービー)

ホラーと銘打っているがホラー色よりはミステリーの要素が強いように思う。自分が無くした記憶、その空白部分を追い求めるのがメインだ。

 「自分が見たくないもの」が抑圧され、記憶を無くす(正確には奥底に隠すといった感じか)ということは一般的に我々の内面でも起きていることで、自覚無しに記憶は捏造され作り変えられていくものだ。最近(2005年3月現在)の作品では「マシニスト」などにもこうした人間心理が使われている。

 少女の霊の「行動」は若干支離滅裂な印象を抱かなくも無いし、恐くも無い。人間は「判らない」モノに対して恐怖を抱くと思うのだが、この作品の中でヒロインは「お化け」が一体何をしたいのかを悟るので、その所為で恐くないのかもしれない。
 全体として「恐いのはお化けより人間」って事を言っているように思った。

 ペネロペの出番が少なくて残念。

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ゴシカ
監督: マチュー・カソヴィッツ
出演: ハリー・ベリーロバート・ダウニー・Jrペネロペ・クルス 、チャールズ・S・ダットン 、ジョン・キャロル・リンチ
評価: ★★