バブルへGO!! タイムマシンはドラム式

2007年。着実に回復していると思われた日本の景気だが、その実態はさらに深刻な危機にさらされていた。バブル崩壊後の景気対策のために増えた国債は800兆円にのぼり、国家崩壊は時間の問題だった。この最悪のシナリオに終止符を打つため財務省特別緊急対策室の下川路功(阿部寛)は、ある計画を極秘に進めるが……。(Yahoo!映画

 バブル当時の文化を知っている人には相当楽しめるはず。“おバカ”映画を確信してしっかり作りこんでいて、面白かった。ちょっと大人がデートで見たらかなり盛り上がれるだろう。

 監督は「タイムスリップして、何をしてどのように帰ってくるかが重要で、バブルじゃ無くてよかった」といった趣旨の発言をしているようなのだが、これはそのまま受け取っていいものか・・・。作品を見る限り、思い切りバブル当時の様子を面白おかしく紹介するところに力の大半が注がれているから。
 ストーリー上盛り込まれている活劇などはホンの添えものであり、浮かれた人間がその夢の終わりを信じようとしない姿や、徹底的に(今の人から見て)感覚がずれている様子に今の自分はどうだろう?と考えた。

 と、まじめな感想を書いてみようと思わないばかばかしさがこの作品の魅力。初めから「楽しみ」モードで入っていたので、90年当時改札がまだ有人であったりフジテレビが曙橋にあったりというところにいちいち「おー」という感じで喜んでしまった。

 作中では当時まだ無かったYahoo!(インターネットもまだ一般向けには存在しない!)がタイムマシン発明の件に使われたり、日立の研究所がその舞台だったりと、どーんと企業名を出しているのが「ホイチョイ」らしさを醸し出す。

 タイムスリップモノのタイトルのテイストはすっかりバックトゥザフューチャー風が定番ですな。

                        1. +

バブルへGO!! タイムマシンはドラム式
監督: 馬場康夫
出演: 阿部寛 、広末涼子 、薬師丸ひろ子吹石一恵 、伊藤裕子 、劇団ひとり小木茂光森口博子伊武雅刀
評価: ★★★