神様からひと言

大手広告代理店を辞め、「珠川食品」に再就職した佐倉凉平。入社早々、販売会議でトラブルを起こし、リストラ要員収容所と恐れられる「お客様相談室」へ異動となった。クレーム処理に奔走する凉平。実は、プライベートでも半年前に女に逃げられていた。ハードな日々を生きる彼の奮闘を、神様は見てくれているやいなや…。(Amazon.co.jp

 働く人ならきっと共感できると思う。特別すごいことが起きるわけでもないのにわくわく。

 きっとどこにでもいるであろう「いやな上司」や「使えない同僚」。良い人だと思っていたら実は食わせ者。どうしようもないと思っていた先輩が本当は熱い心の持ち主だったり・・・

 タイトルにある「神様」からファンタジックな物語か?と誤解しそうだが、この「神様」は「お客様」である。なれないクレーム処理に悪戦苦闘する主人公が変わっていく様には自分が励まされているような、勇気が持てるようなきがして心地が良い。
 毎日の仕事に疲れてしまった「働き者」に贈る。

                        1. +

神様からひと言
著者: 荻原浩
評価: ★★★