レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。(Amazon)

『明日の記憶』の原作者として広く一般的にも認知度が高まっている荻原浩の作品。著者はハートウォーミングな話もたくさん手がけていて筆者の好きな作家の一人である。
本作はミステリ(amazonの紹介によればサイコ・サスペンス)であるが丁寧な文章の中にいわゆる「いい話」の要素もしっかり詰っていて、楽しく読める。
物語の核となる部分は「小説であるが故の」作りではある。とかくとわりと多くの人がわかってしまうかな?
全体として面白いことは間違いないが、最後にキュッと締める一行がこの作品を印象深いものへとランクを上げている。「おっとー・・・・」というのが筆者の感想(笑

                        1. +


著者: 荻原浩
評価: ★★★★