エリ・エリ・レマ・サバクタニ

2015年、世界では人々を自殺へと追い込むレミング病という謎のウイルスがまん延していた。世間から離れ、自然の音を集めてくらすミズイ(浅野忠信)とアスハラ(中原昌也)は人々の不安とは無関係の静かな生活を送っていたが……。(Yahoo!ムービー
劇場で開演前に注意の放送が流れるほどの爆音が流れる映画。監督は音にこだわったということで、さまざまな音が実にたくさん盛り込まれている。いかに音で映画を作るかに焦点をあわせているようで、ストーリーは練り足りない感じが否めない。

 実際のところ、一般公開される映画と言うよりは美術館に展示されたアート作品といった趣が強く、万人に理解されるのは難しいのではないかと言うのが率直な感想だ。

 公開の前夜に放送された爆笑問題の深夜番組に監督が登場。本作の紹介VTRでクライマックス、主人公がヒロインの病気を音で癒す場面が放送されたのだが、太田氏が「これ、この雑音ですよね。このあたりのこだわりが・・・」(詳細忘れたがこんな感じ)といった内容の発言をして、監督が強張った顔でぎこちなく頷く姿が印象的であった。
 筆者はこの番組を録画で、映画鑑賞後に見たのだが、まさに我が意を得たりといった感じで、音へのこだわりってこういうことでいいのかな?と思ってしまった。

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エリ・エリ・レマ・サバクタニ
監督: 青山真治
出演: 浅野忠信宮崎あおい中原昌也筒井康隆戸田昌宏
評価: ★★