機動戦士ガンダム F91

 ロボットアニメの一大ブームを巻きおこした「機動戦士ガンダム」の設定を一新、新たなエピソードで描く劇場オリジナル作品。総監督、原作、脚本に富野喜幸(現:富野由悠季)、キャラクターデザインに安彦良和ほか、TV版の第一期シリーズのスタッフが再集結した。スペースコロニーを開発し、生活圏を宇宙空間へ拡げた人類は、繁栄の時代を迎えていた。しかし、急速に台頭してきた巨大組織クロスボーン・バンガードは、地球政府の腐敗を厳しく批判、理想世界コスモ・バビロニアの建設を謳って、戦いを仕掛けてきた。スペース・コロニーに住む高校生シーブック・アノーは、否応なしに宇宙規模の大戦争へと巻きこまれていく。(Yahoo!ムービー
世界観の基本部分以外は登場人物など全てを一新して作られた作品である。しかしストーリー自体は基本的な人間関係が元になっているし、血縁関係(本作品では親子がメイン)が掘り下げられているので、自分の中のナイーブな面と照らし合わせていけば思い当たる節も多々ある。

 したがって、この作品の中で発生している戦争の行方についてははっきりした終わり方はなく、あくまで主人公の周りの世界でのひとつの区切りが示されているにとどまる。が、この作品においては十分であろう。

 作品の中に登場するモビルスーツは、後の作品に登場するMSの雛形になったであろうものが多く見受けられる。そういった視点で見る分には、今この時期に鑑賞するのもある種の楽しさがあった。

 森口博子は、歌が上手い。

                        1. +

機動戦士ガンダム F91
監督: 富野由悠季
出演(声): 辻谷耕史冬馬由美 、池元小百合 、寺島幹夫 、荘司美代子
評価: ★★★