THE JUON 呪怨

リメイクとはいえ、監督が同じ、舞台が同じで、被害者たちが外国人というところだけが違う。基本的には邦画の呪怨と同じ流れを汲む作品である。

エピソードや設定なんかもこれまでのビデオ版や劇場版(基本この劇場版のリメイク)から選ばれており、邦画のほうを見た人には、ある程度「ここでくる」というのが分かる。それでも怖かった。
筆者はほかの予定がある日の朝一で一人で見に行ったのだけれど(渋谷)、劇場の寂れた感じとあいまってさらに怖かった。
 本編が始まる前にトイレに行ったのだが、この劇場のトイレは入り組んだ通路の奥底のほうにある。そこで一人でいるという状況で、以前の呪怨シリーズのことなんか考えていたら、気温の低さが手助けしたのか、なにやら寒気が・・・。
 そんな気持ちを持ち込んで本編を見たので、オープニングが終わらないうちから起きる惨劇にブルブル、といった感じだった。

 昨今のジャパニーズホラーは「リング」に端を発しており(※正確にはそれ以前にも同様な手法を用いた作品もあるが一般的に広く認知されたのが「リング」であることは間違いないだろう)、演出方法に多分にその痕跡を見て取ることができる。それでもひとつの世界を構築し、海外においてもまさに実力で観客を惹き付けた監督の技量には拍手を送りたい。

 筆者が一番怖いのは布団のくだりである。怖いときに布団にもぐりこんで震える、というのは「定番」な行動パターンだと思うのだが、その布団に添い寝しているとしたら・・・

                        1. +

THE JUON 呪怨
監督: 清水崇
出演: サラ・ミシェル・ゲラー、ジェイソン・ベア、ビル・プルマン、ケイディ・ストリックランド、クレア・デュバル、石橋凌真木よう子
評価: ★★★