デビルマン

 70年代にアニメにもなった、永井豪原作の本作品。アニメでは正義のヒーローが活躍するかなり子供向けにアレンジされたものになっていましたが、映画では原作に忠実なつくりになっているとのこと・・・。
 公開以来話題騒然の本作、もちろん私も観に行ってきた。空いてるなぁ。

 当時小学生だった私は、人の心を持った悪魔と悪魔の闘い、悪魔の心を持った大勢の人間を描いた漫画原作を読んでトラウマになりました。人間の醜さをここまではっきりと描き、さらには衝撃のラストシーン!
 演技が初めてだと言う若手アイドルが主演と聞いて一抹の不安を感じる私をヨソニ幕が上がった・・・。

 嗚呼、何たること。あのデビルマンがこんなことに。幾らなんでもこれはひどい。
とにかく主役(明)と敵役(了)の二人の演技が下手。もう学芸会レベルを下回ってる。あの間抜けな「あああああ」が新しいトラウマになりそうだ。子役や美少女クラブのほうが百倍演技していたぞ。
(後日テレビに出演した二人は「一年間立ち回りの稽古をした」と誇らしげに語っていた。1年であれじゃあ・・・)

 本作品の中では予算の都合なのかしょぼい特殊メイクをした主人公が良く上半身裸になっているのだけど、これがまたえらく貧相。
 大胸筋が全くといっていいほど無い男の体と言うのをはじめてみました。小学生でももっとあるぞ。
そんな彼はデビルマンの力を得て、普段いじめられていた不良たちを撃退する。とんぼ返りをするシーンのいかにも「吊られてます」感。

 シレーヌ役の富永愛は「この役は私にしかできない」って語っていたから、どれだけ活躍するのかと思いきや、気の抜けた掛け声とともに力の無いパンチ、キックをいかにも段取りどおりに繰り出し、予告編そのままのような長さのCGの空中戦をして、2度とでてこなかった・・・。やられたならまだしもサタンに止められたところで場面が変わるのなら、最後くらい登場しようよ。

 「真昼間のショッピングモール」にいる友人の助けを求める叫びを感じた明は「夜の海」へ「急いで」助けに向かう。見つからない。
森へ向かう。
(劇場中から「ショッピングモール」だよ!という突っ込みを心の中でしていただろうなぁ。そんな雰囲気が漂ってました。その昔「8時だよ!全員集合」でカトちゃんに向かって「うしろ!うしろ!」とやっていたあの状況を思い出した(笑 )
デーモンを見つけ出したデビルマンはパンチ1発で楽勝。

 続々と出現し始めたデーモンを貧相なデビルマンがやっつける。何度も繰り返す、ひじを曲げて腕を前に突き出すポーズに尻がむずむずする。

 美樹達は原作どおり人間に殺されてしまう。槍に刺されてワショーイは無かったが美樹は生首に。酒井彩名はきれい。

 普通の街の教会の地下にある遺跡でデビルマンとサタンが戦う。地球は滅びる。デビルマン上半身だけになっちゃう。安いホラーのほうがリアルな断面になるぞ・・・_| ̄|○

 原作のショック度は強烈だったので細かいディテールが定かでない箇所もあるのだけれど、デーモンって原作でも地球上の生物の亜種みたいな存在だったかなぁ?
 それじゃ「堕天使」であるところの「サタン」というのが成り立たないよね?デビルマン(アモン)は地獄から来たんだったと思うんだけど。

あ!一箇所だけ最高の場面があった!!アニメでおなじみの黄色に赤い「A 」の入ったTシャツ着てるんだよ。大爆笑だったよ。

デビルマンの評判

                        1. +

デビルマン
監督: 那須博之
出演: 伊崎央登伊崎右典酒井彩名渋谷飛鳥 、宇崎竜童
評価: --