機動戦士ZガンダムIII 星の鼓動は愛
宇宙世紀0087年。連邦軍のエリート組織ティターンズと反地球連邦組織エゥーゴの内戦が激化する一方、クワトロ(シャア)、シロッコ、ジオン軍残党の指導者ハマーン・カーンらの対立によって戦局は混迷を極めていた。(Yahoo!ムービー)
新訳3部作もついに完結。TV版とは異なるラストはどんなものか・・・
長い物語のクライマックスということで、どうしても戦闘シーンばかりになってしまうようだ。筆者としてはストーリーを追いたいので、戦闘の間に挿入されているシーンに注目した。この物語は全編を通して女性キャラの発する力が強く、男どもが哀れにさえ映るのだが(もちろん「愚か」なのは人間であり女もまた愚か。それでも愛すべき存在であり、希望を抱かせるのが人である。)、その数が多い。クライマックスで、映画のなかではあまりたいした活躍も無かったキャラクターが突如登場するのには違和感があったのは正直なところだ。また、テレビ版に漂っていたいわゆるドロドロ感が薄れる代わりに、より性的な匂いを感じさせる演出となっている(直接的な表現では無く、匂わせる、という意味で。)。
注目のラストシーン。単純に受け取れる感想は普通の「ロボットもの」としての正当な終わり方といった感じ。しかし、これは決して否定的な意味ではなく、いま映画化したことの意味は、やはりここにあるのではないかと素直に受け入れられるものであった。
未来を担う若者の、新しい時代の胎動こそが、「星の鼓動」となって我々の耳に届くのだ。
Zの変形をゆっくり見られたのがチョットうれしかった。
客の思い入れの強い作品の映画化というのは、本当に難しいと思う。客の要望にあっていなければ悪い評価になってしまうし、とにかく何でもOKということもありうるし。長い物語を詰め込んだために話をはしょりすぎてわかりにくいとも思う。ただ、監督の言いたいことは伝わったのではないか。
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機動戦士ZガンダムIII 星の鼓動は愛
監督: 富野由悠季
出演: 飛田展男 、池田秀一 、榊原良子 、島田敏 、鈴置洋孝
評価: ★★★