オー!マイDJ
子供頃にUFOを通じて世の中をたった一度だけ見たことがある先天的視覚障害を持つギョンウ(イ・ウンジュ)。彼女は失恋の痛手を癒すためUFOが出現したという田舎街に引っ越する。相談所で働くギョンウは毎晩終車バスに乗って帰るが、そのバスはいつも時間どおりに来ない。そんなバスに悪態をつくギョンウ。しかしバスにはいつも失恋の痛みを訴えるメッセージとこれをやさしく慰めるラジオ放送が流れていた。運転手はサンヒョン（イ・ボムス）。じつはこの番組は本物ではなく、サンヒョンが夜な夜な録音しているニセラジオ番組だった……。(タキコーポレーションより抜粋)
自分の夢をかなえられる人はそんなに多くない。自分の本当にやりたかったこととは違った職業に就き、それでもしっかり働いている人たち。サンヒョンもそんな一人。物語の基本の部分に主人公のこうした姿があるから、多少無理やりな話に見えても気持ちよく見られた。（ちなみに韓国ってバスでラジオとか流れているんだろうか？）
ひたすらサンヒョンの奮闘ぶりがほほえましい。リクエストはがきの件などは結構笑えた。役柄の設定からするとサンヒョンはずいぶんと幼いキャラクターだったりするのだが、気がつくとその人のために頑張ってしまっている、そんな経験は自分にもあるし、そんなとき人はより本能的というか、子供っぽくなるのかもしれない。
韓国映画の定番のひとつである『奇跡』もこの二人のためなら起こってもOKという気にさせられる。
イ・ウンジュの盲目の女性の演技もきれいだった。以前中島ひろ子さんに似ていると書いたのだが、本作を見て松たか子さんにも似ているかも、などと思った。
DVDで鑑賞したのだが、特典映像でカットされたシーンが見られた。これが良かった。イ・ウンジュがヘッドホンを聞きながら踊っているシーンがキュートなどで、どんなシーンだったのだろうかと想像が膨らむ。もう絶対に見られないと思うと残念でならない。
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オー!マイDJ
監督： キム・ジンミン
出演： イ・ウンジュ 、イ・ボムス 、ポン・テギュ 、チョ・ジェヒョ
評価： ★★★
