トランスフォーマー

日本製のおもちゃに端を発した人気アニメの実写映画化。製作総指揮にスティーヴン・スピルバーグ、監督にマイケル・ベイが就き、地球を舞台にエイリアンどうしで戦いを繰り広げるSFアクション。

2003年、火星にビークル2号探知機を打ち上げるが、火星に到着後NASAとの交信が途絶えてしまう。その後、アメリカ、パリ、東京、さらにはアメリカ大統領の乗るエアフォース・ワンの機内など、世界中の至るところで同時期に奇妙な現象が起きる。人間たちは、それが地球上のあらゆるテクノロジーをスキャンする知能を持つ“金属生命体”のしわざだとは知らず……。
さまざまなものにトランスフォームするロボットのシリーズはその後いろいろな派生作品を生み出していった人気シリーズ。
 メカが大好きな男の子はこれだけでときめいてしまう。物語は大きく膨らませることはせずに、プロットを最大限に「映画」としての迫力を持ってぶつけたと言う感じで、夏休み作品として、これはアリだと思う。
 実際に戦うのは所謂「善玉」「悪玉」の金属生命体の戦いがメインであり、これが地球上で行われてことによっていやおうなく巻き込まれていくのが地球人たちである。
 ストーリー的には単純なのでスクリーンに広がる映像を楽しむことに徹すればいい。

 さて映像だが、最近の映画は「実写」と言うのがどのあたりに線を引かれるのか?と思ってしまう。冒頭で実写と敢えて書いたのは制作側がロボット以外の撮影に拘りを持っていると語っているから。
 本作のロボットたちは原作のロボットたちよりかなり複雑な造形になっており、しかもマイケル・ベイのカメラワーク・・・戦闘シーンなどは画面上にガチャガチャとメカがあふれすぎており、何が起こっているのか判りにくかった。それでもその迫力は相当なもの。

 また、作中サービス精神旺盛に盛り込まれる遊びが楽しい。家を取り囲みながら家人から隠れるロボットたちとのやり取りや、「日本製に違いないよ」と主人公に語らせるなど、原作へのオマージュも。

 それからおや、と思ったのが、作中で一人もはっきりと死んでいない、ということ。さすが子供がたくさん見ることを意識したのか、「こりゃ死んだな」と言うところはたくさんあるが、吹っ飛ばされて伸びたのか死んだのかを描いたところは見当たらなかった。アレだけ街中でドンパチやっても皆吹っ飛んだ後逃げていく姿が描かれており、すごいなーと感心

                        1. +

トランスフォーマー
監督: マイケル・ベイ
出演: シャイア・ラブーフ 、タイリース・ギブソン 、ジョシュ・デュアメル 、アンソニー・アンダーソンミーガン・フォックス 、レイチェル・テイラー
評価: ★★★