プラダを着た悪魔

アンディ(アン・ハサウェイ)はジャーナリストを志しNYにやって来る。オシャレに関心のない彼女は、無謀にも一流ファッション誌ランウェイの面接を受ける。編集長ミランダ(メリル・ストリープ)のジュニア・アシスタントの仕事を手に入れるのだが、翌朝から24時間公私の区別なく携帯が鳴り続ける悪夢の日々が始まった。(Yahoo!映画

 一生懸命仕事をしている人なら多くの人が共感し楽しめるであろう良作。少ないマイナスポイントは「ダサい」アンディがとても綺麗にしか見えないことか(笑

 ステップアップのために飛び込んだ業界で悪戦苦闘しているうちにその仕事の魅力を理解し、愛着を持っていくというのは良くあることだ。それは必死にやればやるほどおきること。仕事仲間や相手にしてもそれは同じ。相手がどのような仕事の仕方をしているかは自分が懸命に事にあたっていなければ見えてこない。

 自分が仕事にどれだけ打ち込んでいるか、大切にしているのか。家族や友人は仕事をしている自分を四六時中見ているわけではないのだから、理解するのは難しいことだ。どれだけ相手のことを思いやろうと、自分以上に判るのは困難だろう。自然と生まれる周囲との溝にアンディは苦悩する。どのように決着をつけようと、他人任せにしているうちは本当の納得は生まれない。自分自身が決めたのだという自覚こそが自分自身を前へと進めてくれるのだろう。

 徐々に互いの信頼を高めていくアンディとミランダだが、ミランダのあまりにドライな仕事感についていけなくなり、袂を分かつ。しかし、少しずつ高めてきた信頼の基にあるミランダの本質は本物であった。けんか別れしたあとで気づいたことであっても、二人は視線を交わすだけで理解できる・・・

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プラダを着た悪魔
監督: デヴィッド・フランケル
出演: メリル・ストリープアン・ハサウェイエミリー・ブラントスタンリー・トゥッチ
評価: ★★★